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四足動物の肩甲骨について

前回のブログで、動物は前足を肩甲骨から動かしているとお伝えしましたが、今回は肩甲骨の重要性を動物の構造と合わせてもう少し詳しく見ていきましょう。

ヒト、ウマ、ライオンの上腕骨と肩甲骨の連結を頭部からみた図がこちらです。



ウマとライオンは上腕骨に対して肩甲骨が直線状に位置しているのがわかります。

これを見ると四足動物は骨格上で体幹部との連結がはないため、純粋に肩甲骨で身体を支え、筋肉では前鋸筋で支えていることがわかります。

ゾウやサイ、キリンなどの体重が重い大型動物も同じで、肩甲骨と前鋸筋には大きな力が出せることが理解できます。

いわゆるヒトで言う肩関節のゼロポジション(上腕骨と肩甲棘が一致し、肩関節が最も安定した位置)で動物は立ってることがわかります。

 





ヒトは二足歩行のため、日常的に腕に体重がかかることはありませんが、肩甲骨を立てて腕を使うことができれば、大きなパワーを出せることはもちろん、ゼロポジションに近い位置で動作ができるため、肩の不調が起こりにくくなると想像ができます。

しかし上の図からわかるように、ヒトの肩甲骨だけは通常のポジションでは上腕骨との角度が大きく、肩甲骨内側が肋骨面にぴったりとくっついています。

ヒトは40万年前から狩猟生活で石や槍を投げるようになったことで、どの哺乳類よりも肩甲骨を背骨によせて腕を大きく後ろに引けるように進化しました。しかし、現代ではスマホやパソコンの使用が増え、このような急激な生活様式の変化によって肩甲骨周辺の筋肉が固まり、可動性が低下してしまっているため、肩の不調が増えています。






その不調を改善するためには、肩甲骨の可動域を広げ、前鋸筋を使えるようにし、肩甲骨を上手に活かすことが重要になります。

ファインでは肩甲骨を柔軟に動かす指導も行っています。

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